医療費控除とセルフメディケーション税制の損益分岐点を見極める3つの急所
1. 二者択一!両方を同時に使うことはできない
国税庁の規定により、「通常の医療費控除」と「セルフメディケーション税制」は併用できません。どちらを適用するかは申告者が確定申告書で選択します。一度申告すると、更正の請求等で後から変更することは原則として認められないため、事前シミュレーションで有利な方を確認しておくことが極めて重要です。
2. 「10万円の壁」と「1.2万円の壁」の決定的な違い
通常の医療費控除は、支払った医療費の総額が10万円(総所得200万円未満の場合は総所得の5%)を超えなければ控除額がゼロになります。一方、セルフメディケーション税制は、対象となるOTC医薬品の購入額が1万2,000円を超えた部分から控除(上限8.8万円)が受けられます。病院にあまり行かず、薬局で風邪薬や花粉症薬を多く買った世帯は、セルフメディケーション税制の方が確実にお得になります。
3. 共働き世帯は「所得の高い方」で合算申告する
医療費控除もセルフメディケーション税制も「生計を一にする配偶者や親族」の分をまとめて申告できます。所得税率は累進課税のため、税率の高い配偶者(夫または妻)の名義でまとめて控除を適用した方が、還付される金額が最も大きくなります。